2010年12月16日 ボロ市の夜 詩 ボロ市 写真 渋谷から郊外の町へ向かうバスが渋滞になった道をのろのろと行くと町はすっかり日が落ちた世田谷の細かい商店が並ぶ街角で人ごみで賑わう明るい通りが見えてくるボロ市通りは年の暮れ何を求めるでもなく彷徨うのには気楽な出店が立ち並ぶはじめてこの市に来たのはいつのことだったろうか毎年仕事帰りにバスから眺めるだけだった市をあの町を出ようと決めた年の瀬に最後になるかもしれないと思った途端思わずバスを降りたときが最初だったあれからどれだけの月日が流れただろうあの町を出てもう来ることはないと思ったボロ市も寒い空気が懐かしくなるように思い出してはまた訪れるようになった
この記事へのコメント