落日の林

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冬の日はいつでも
私の都合を待たずに
暮れてしまう

町の外れの林の中で
今出て来た部屋に
戻ろうかと立ち止まる

しかし少し瞬きをしただけで
辺りはすっかり暗くなる

気が滅入るのは
深い落ち葉を
踏みしめているからか

獣道を抜ける前に
行く手を暗い闇に
包まれてしまうからなのか

獣道は次の町へと
抜けられるわけもなく
戻れない洞穴に
落ちて行くだけなのだ

けれどあの部屋への帰り道も
既に消えてしまっていると
身に沁みて思うとき
果たして涙などが
溢れてくるものなのだろうか






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