テーマ:

夕暮れ時に

同じ夕暮れがあるのなら 今が、あの時だと思いたい けれど、それは無理のあること 同じ場所で、同じ日時だとしても 今夕焼けの中にいる自分は 確実にあの時とは違う 人は一秒たりとも 年を取らずにいられるわけがないのだ
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

川沿いの道

すっかり冬の桜木の中を 川沿いに歩いて行く 乾いた風が顔を過ぎると 足が先に出なくなる 雪が降りそうなほどの冷たい風 明日も晴れるといいのに
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

落日の林

冬の日はいつでも 私の都合を待たずに 暮れてしまう 町の外れの林の中で 今出て来た部屋に 戻ろうかと立ち止まる しかし少し瞬きをしただけで 辺りはすっかり暗くなる 気が滅入るのは 深い落ち葉を 踏みしめているからか 獣道を抜ける前に 行く手を暗い闇に 包まれてしまうからなのか…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

ボロ市の夜

渋谷から郊外の町へ向かうバスが 渋滞になった道をのろのろと行くと 町はすっかり日が落ちた 世田谷の細かい商店が並ぶ街角で 人ごみで賑わう明るい通りが見えてくる ボロ市通りは年の暮れ 何を求めるでもなく彷徨うのには 気楽な出店が立ち並ぶ はじめてこの市に来たのは いつのことだったろうか …
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

晴れてゆく空

空はいつかは晴れるもの そしてその晴れは ずっと続くことがない 雲はいつでも同じ形ではなく とどまるものでもない 流れる速さもまちまちである 空の模様を予測するのは 難儀なことだろう
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

アロエの川

変わりゆく町から逃れて 川伝いに辿り着いた所は 昔から変わらない風景の残る 谷間に続く古い町だった 何度この川のねきを歩いたことだろうか 勉強に疲れて落ち込んだとき することがなくて時間を持て余したとき 欲しいものを探して疲れてしまったとき 思い出すといつでもこのあたりに流れ着く アロエの花…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

港の公園

海辺の公園で無くしたものは どこへ行ってしまったのだろう あの時、手を放したのは いつでも届くところにあるものが どこかへ消えてしまうことなど 考えてもみなかったからだった そのうちに離れてしまっても まだそれがどこにあるのか わかってるうちは不安もなかった 今は手を伸ばそうが 探す当てさえも…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

誕生日の海

シーバスが海を滑るように過ぎてゆく 約束の時間まではまだ暇があり 今はどこへ行こうかもわからない 橋の上から戻るのか 先へ行ってもどこまでで折り返すのか 何を考えても全てが面倒になり 今からのことはみんな投げて捨てて 一番恋しい懐かしい場所へ 逃れるように行ってしまいたくなる 観覧車…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

ガス燈

ガス燈が灯るまで ここにいたとしたら 思い出したくない 封印してしまった過去が 蘇ったりするだろうか 昔から何度となく歩いた道が 今年も黄色い落葉で染まるとき 目を瞑ると 胸をえぐられるような 瞑った目を開けたくなくなるような 気持ちが湧いてくる この季節が早く過ぎて 葉のない道に木枯らし…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

風の吹く日

懐かしい町に降り立ってみると 薄汚れていたプレハブの駅も ゆがんだ錆びた柵のあった狭いバス停も すっかりどこかへ消えていた 綺麗になった新しいビルに囲まれた駅前は 昔よく歩いた道がどこであったのかさえ 探す手がかりも見当たらない かつて駅前の銀座通りと名乗った 小さな店の連なる道は 立て直されたか売…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

諦めた日

日没前に太陽が雲の中に消えた もう夕焼けはないのだろうか オレンジ色に燃える空も 赤から群青色へのグラデーションの空も 今日は無いのだろうと帰りを決める 西の空を振り返りながら 夕空を諦めことが 今日一日すべて無駄だったように 肩を落として溜息までが出そうになる 水路の橋を渡りきる前 太陽…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

銀杏の小路

雨上がりに青空が出るとは限らない 春のように暖かい雨が曇りに変わり 手の先に少し寒い風が触れる 冬の道を歩いているというのに 冬の終わりを思い返す自分がいた 湿った空気に目を瞑っていると 大勢の人と別れた卒業の記憶が蘇る 毎日ように見ていた顔を 突如として見ることがなくなる日がきて それ…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

向こうの町

陸橋の坂道を上ると 昔は橋の下に 無数の貨物列車が並んでいた いつしか貨物列車はなくなり 名残の陸橋だけが いまだ分断された町をつなげている 夕陽は今日も向こうの町に沈んでいった
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

気がつけば冬

秋という季節は 変化を続ける季節であり 夏の暑さが抜けてゆくあたり そろそろ秋の気配なのかと 思っていたのも束の間 寒さが増すをの肌で感じて 秋も深まったと思いきや いつの間にか冬の寒さになっている
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

日本の秋

暮らしている町の身近に こんな風景を見かけると 見たことも無い遠い昔の風景が 思いを馳せるように浮かんでくる
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

雨の町

雨の日は憂鬱になる 濡れるのが嫌というわけではない 雨は嫌な出来事を思い出させ 憎い奴のことを思い出させるからだ そんなときはわざとずぶ濡れて 川沿いの道を海まで行く いつもより車の走る音もうるさく 空を飛ぶジェット機の轟音も 四方から幾重にもなって 町中を騒音に巻き込む 雨は心のもや…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

ケーキの焼ける間

少しの時間では どこへ行くにも中途半端で困る 買い物に出るにも 町にはパトカーだらけ 歩道を歩くにも 警備の警官が多くては のんびりする気持ちにもなれない 空は曇りで心も晴れない日は 忘れ去られたような岸壁で ケーキの焼けるまでの間は 海を眺めていようと思った
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

カンナの秋

あの頃の秋は いつでも海辺で潮風を感じていた 日々風が冷たくなると思いきや 南から風の吹くときは 直に夏が来るのでは錯覚するほど 歩くと汗ばむこともあった 穂の開ききった芒に紛れて 真っ赤なカンナが咲く町の通りでは 素足にサンダルではやはり寒いと 浜から飛んできた砂の感触を踏みしめていた …
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

明日の色

帰り道に振り返ると 山の方に少し雲がかかっていた 明日も晴れるのだろうか 次のカーブの道をまた振り返って 西の空に富士が見えたなら 明日はきっと晴れるだろう
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

輝きを見た日

肌寒い秋風の吹く海岸を歩いたのは 思い出すのにも相当時間がかかるほど 遠い過去の記憶だった しかし思い出されたものは記憶の一部分だけで あとはどう辿ってみてもわからない 何も思い出せない空白が多くある 分かる部分だけを繋ぎ合わせた記憶は 思い出すほどに短いものになり そのうち最後に残った瞬間だ…
トラックバック:0
コメント:1

続きを読むread more

風立ちぬ

川面の輝きは昼の暖かさを映し ススキの穂は秋風に吹かれている 揺れる穂は銀色に光 そして夕陽には金色に輝く 明日の風は今日より少しだけ 肌寒くなるような気がする
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

秋を往く

いつか嗅いだことのある匂い この冷えた空気には 何度か触れたことがあると確信する それは毎年同じ時候に必ず訪れる瞬間 その瞬間を越えるときに目を閉じると 重なる記憶がコメカミに針を刺すように 脳を刺激してくる 目を開けて 今年の記憶を焼き付けると また一つ増えた想い出を 抽斗に仕舞い込む …
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

小春日和

嫌なことがあったときは 思い切って遠くへ出かけるか 近くの知らない町を 当てもなくぶらぶらするのがいいのか 私は一所にじっとしている性質ではない 好きな海辺で何時間も座っていたり 眺めのいい高台で暮れるまで 景色を愉しむことなどはできないのだ 走る車は郊外になるにつれて 肌に感じる冷たさが増…
トラックバック:0
コメント:1

続きを読むread more

祝日の朝

青く澄んだ朝の空 土手の草の上を ひんやりとした風が吹く 帰りの道も 晴れのままであればと 願いながら空を見上げる
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

晴れの日を数えて

時間がないと言って あいつは焦るだろう 無いものは時間なのか 時の流れなどは もともとどこにもない 時計もカレンダーも四季も 誰かが作ったものなのだ それぞれの生命が それぞれに老いて 朽ちていくだけのこと あいつに無いものは 残りの命なのではないか 残ったものを数える…
トラックバック:0
コメント:1

続きを読むread more

晴れた曇り

雨が上がってからも 空はスッキリとはならなかった 低い雲だかスモッグだか 顔に当たる湿気は 工場の煙突から出る水蒸気か 町に近くなった新しい滑走路へ降りてゆく 爆音だけが辺りに響いてくる 見上げても飛行機は雲の上なのか 町では様々な音が止むことなく続く 人の住むところも無い果ての運河に佇…
トラックバック:0
コメント:2

続きを読むread more

少し遠回りをしてこの窓の前を通る 今あのカーテンが開いて ガラス越しに顔が覗いても それはあの人の顔ではない 昔、学校の帰り道に通りかかると 喘息で休みがちの彼女の部屋は いつでも窓が確り閉まっていた 長い休みが続いたあと 彼女は学校へ顔も出さずに そのまま空気の澄む郊外へと 転居…
トラックバック:0
コメント:2

続きを読むread more

流れる景色

汽車は森を抜けて どこへ着くのだろうか 初めて見る景色に 胸は躍るのか 不安が募るのか 昔にとても不安な思いで 朝のバスに揺られたことがあった あれはいつのことだったか あと少し窓の外を眺めていたら 思い出すかもしれない
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more